「駐車場無料」のマンションを選ぶアホ!!

マンション駐車場

 

地価の高い地域や都心のマンションでは、駐車場の確保が人気のバロメーターにもなる現実もあるのである。戸建て住宅では、駐車場代がかからないのに、マンションでは敷地内にスペースがあっても「駐車場使用料」が徴収されるという大きなデメリットもある。自動車を所有する人にとっては、住宅ローン以外に管理費と修繕費、そして駐車場使用料の負担まであるのだ。そこである分譲マンションでは、駐車場使用料を無料に設定して売り出しをする物件もあるのだ。

 

 

駐車場無料はラッキー!!」だと思った方は、マンション購入で失敗するタイプと言えるかもしれない。現実的な話をすれば、この世の中に、永住できるようなマンションで、駐車場が無料になることは考えられないのだ。いくつものテナントビルやマンションの管理を手掛けている専門家によれば、駐車場収入のないマンションは生き残れないと明言するのだ。「修繕積立金が低く抑えられたマンションでは、とても大規模修繕工事などできないでしょう。だからと言って、修繕積立金を毎月5万円とか10万円にするわけにはいきません。そういうときに駐車場収入が、大規模修繕費用の不足に対して大きくものをいう」とその専門家は話すだ。

 

 

マンション駐車場の問題

 

 

マンションの駐車場使用料は、管理組合にとって日常の管理費と修繕積立金以外の大きな財源となる。都市部では駐車場確保が困難なために、平置きではなく機械式駐車場(立体式駐車場)が増えている。都内でも100パーセント駐車場付きなどを大きなセールスポイントにしているマンションが目立つ。駐車場が確保されているというのは、自動車をもつ人にとって便利なばかりではない。マンション管理組合にとっては、大切な収入源にのなるのだ。つまり、駐車場使用料がどう扱われているのかが、マンションを見極める重要ポイントになるわけだ。とくに中古マンションを検討している人にとっては、管理費の内訳で駐車場使用料が管理組合の予算にどう組み込まれているかをチェックすることは重要だ。修繕積立金の記事でも詳しく説明したように、いずれマンションは大規模修繕をしなければならなくなる。それは絶対に避けて通れない。もしその修繕工事代金が不足すると、各戸から100万円単位での一時金を集めることになるのだ。

 

 

管理組合の財政を安定させるためにも、駐車場使用料は非常に大きいファクターなのだ。しかし、駐車場のタイプによっては、大きな問題も抱えているので注意が要注意と言えるのだ。顕著なのが機械式の駐車場だ。機械式駐車場の場合は、保守点検費用がかかるほか、経年劣化に備えて修繕費用を確保しなければならない。しかもそれなりに大きな費用だ。駐車場使用料を管理組合の収入にする場合、すべてを日常管理費として組み入れるのではなく、できるだけ修繕積立金に回しておきたいと言っておこう。ひとこと補足しておくと、駐車場使用料の収入を日常管理費の財源にすべきではない。駐車場使用料の80%以上は修繕積立金に回し、残りの20%を機械式駐車場の保守点検料や小さな修理代として、一般会計である日常管理費の財源に回しておくのが良いだろう。

 

 

(財)マンション管理センターの会計収支予算書の事例でも、管理費会計収入と修繕積立金収入のどちらにも「駐車場使用料」の項目がある。これは、機械式駐車場を想定している。平置きの場合は別だが機械式駐車場は、便利な反面その維持費がかかるために、たとえ駐車場使用料が見込めても、マイナス要素が大きい。そのために管理費収入に組み入れるのは少なくし、ほとんどを修繕積立金に回すほうがいいのである。家計費で例えるなら、管理費は定額の給料で、駐車場使用料は副収入だと考えたらどうだろうか。駐車場が平置きの場合なら、メンテナンス料がかからないために管理費収入に計上せず、すべて修繕積立金収入とするのが望ましいのである。したがって、駐車場使用料が会計上でどのように処理されるのか、これを見極めなければ、駐車場があるために財政的に安定しているかどうかはわからない。


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