モデルルームはここをチェックしろ!!【現役営業マンが教える】

モデルルームはここをチェックしろ!!【現役営業マンが教える】

マンションのモデルルームのチェックポイント!!

モデルのみかた

 

 

モデルルームは2種類ある

新築マンションのモデルルームには2つのタイプがあります。1つは建物の外に仮設でつくるもの、もう1つは建物内部の1室を使うものです。両方とも順調に販売するための作戦が込められていて、それを知らずに見にいくと大失敗のケースがあるので注意が必要です。まず、仮設でつくるモデルルームは「最も戸数の多いタイプ」でつくります。つまり、最も売りたいタイプを見せるわけで、食指をそそるようにさまざまの工夫を凝らします。恰好のいい調度を揃えるとか、仕上しげを実際よりも高級なグレードにするとか。そうやって買いたい気持ちを盛り上げるのです。また、梁の出っ張り具合や天井の高さなどが実際の住尸と違っていることが少なくありません。仮設でつくったモデルルームは実際の住戸ではないのです。しかし、そうやってデコレーションを施すので、自然にそのタイプに人気が集中し、他の夕イプより一足先に売れていくことになるのです。モデルルームやモデルハウスが実物と同じだと信じ込んでしまうと、いざ買った物件を見て「話が違う」ということになりかねません。図面と照らし合わせながら、何かどう違っているのかを詳細にチェックすることが肝心です。

 

一方、建物内部に設けるモデルルームは「戸数が多く、なかでも日当たりや眺望に優れた夕イプ」を使います。この場合は、実際に買おうとする住戸とモデルルームでは部屋の間取りが違うことを、しっかり頭に入れておかねばなりません。たとえば、多くのマンションにはモデルルームの反転タイプがあります。室内の配置が逆になっただけで雰囲気や使い勝予がずいぶん違うもの。ましてモデルルームは一番いいところを使っているので、自分が買った住戸を見てガックリということがよくあるのです。仮設のモデルルームでも同じですが、住戸は位置が違えば条件が大きく違ってきます。エントランスと住戸の関係、エレベーターの位置、階数、非常階段の位置、窓外の景色などで、プライバシーの度合いや人の動きや音の聞こえ方も違い、住み心地に大きく影響します。ゆめゆめ「その住戸を買う」とは考えずに、「そこと何か違う」かを確かめるという視点でモデルルームを見なければいけません。

 

 

キッチン、お風呂など水回りの設備に要注意!!

マンションの物件選びをするときに、まず最初に訪れるのがモデルルームや住宅展示場になると思います。その際に最も大切なのは、冷静な目で物件を見ることです。分譲マンションでは2LDK、3LDK、4LDK…というように、さまざまな夕イプの部屋が販売されます。しかし、モデルルームとなっているのは、比較的大型で高額な物件がほとんどです。設備の内容が購入予定のタイプとは大きく異なっている可能性もあります。特に、キッチン、バス、トイレなどの水回りは要注意です。多くのオプションや設計変更が採用されています。図面やパンフレットの内容を確認しながら見学しましよう。

 

また、モデルルームの場所は、現地とは異なることが多くあります。図面では「南向き」となっていても、実際では目の前に高い建物があり、日当たりが悪いというケースもあるのです。タワーマンションの眺望に関しても同じことが言えます。図面やパンフレットだけでは読み取れない情報もあるので、実際の建設地の周辺状況や環境を確かめることが必要です。できれば晴れ・雨、朝・夕方・夜というように、異なった天候、状況で現地を訪問し、周辺住民の様子や人通り、交通量、街の雰囲気などもチェックすることが重要です。

 

※マンションの「資産価値」を判断せよ!!

※マンションの価値を見抜く

 

 

売れ残りマンションは確認ができる!!値引きも期待!!

既に完成して売れ残っていいるマンションのの場合には、現地販売会を実施しているケースがあります。この場合は、購入する物件そのものを見学することになります。物件とともに立地条件や周辺環境も一気に確認できるのは図面を見ながら確認し、生活動線を移動しながら、使い勝手をイメージすることが大切です。浴室であれば実際に浴槽に入って足を伸ばしてみる、トイレであれば圧迫感がないかを、座って確かめてみるなどです。現地では積極的にアンケートを記入するのもポイントです。検討度合いが営業マンに伝わり、値引きの提示があるでしょう。売れ残っているマンションは積極的に値引き販売を行っています。立地や設備内容が気に入れば、お買い得といえるでしょう。

 

※地震に強いマンション選び

※現地を歩けば、「地盤」がわかる!!

 

 

モデルルームに騙されるな!!

新築マンションのモデルルームは実際の住居とは異なる雰囲気を演出しています。気をつけないと、期待と違う部屋に引っ越すことになります。以下はモデルルームでよく見られるトリックです。

1. 壁紙・天井・床材

モデルルームでは異次元のような豪華な壁紙や床材が使用されています。
実際のマンションは白の壁紙とフローリングが基本。色の違いに注意が必要です。

 

2. 家具の豪華さ

ダイニングテーブルやベッドはホテルのような高級感が演出されています。
実際にはそこまで豪華な家具が置かれていることは少ないため、リアリティを見失わないようにしましょう。

 

3. 食器やテーブル上の演出

フランス料理店のような食器や飾りつけがされていることがあります。
日常の食事に使うものとは異なり、雰囲気にだまされないように注意が必要です。

 

4. 間取りの違い

モデルルームの間取りは実際に買おうとしている部屋とは異なることが多いです。
中古マンションの物件も見ておくことで、新築との違いを理解しやすくなります。

 

5. 目で確かめる

最終的には自分の目で物件を確認することが最も確実です。
新築だけでなく、中古マンションも含めて実際に見学し、納得のいく部屋を見つけましょう。
新築マンションのモデルルームには注意が必要ですが、慎重に物件を選ぶことで理想の住まいに出会えるでしょう。魅力的な雰囲気にだまされず、検討段階からしっかりと確認していきましょう。

 

 

モデルルーム・現地販売 見学の必需品!!

 

●筆記用具

 

わからない点をメモしておき、後から質問したり、説明を書きとめておくのに役立つ。

 

 

●デジタルカメラ

 

物件の外部や内部を撮影する。見学から申し込みまでに時間が空いてしまったときなどに見直すことができるのは大きなメリット。

 

 

●コンパス

 

図面で確認できるが、部屋ごとに方位を確認するのに役立つ。

 

 

●地図

 

慣れないエリアなら実際の道順のチェックをしたり、周辺環境を確認するのに使う。

 

 

●メジャー・スケール

 

手持ち家具のサイズのメモ室内などを実際に測り、手持ちの家具が使えるかの確認に役立つ。新たに購入する際にもデータがあれば新居にピッタリな家具を揃えることができる。

 

 

●パンフレット

 

図面図面は物件選びに欠かせない。

 

 

●仕様書

 

仕様書があれば、材質や工法などが確認できる。ほかの建築士からアドバイスを受けるときにも役立つ。

 

 

 

モデルルームを見に行ったらやっておくべきこと!!

 

一優先順位、欠点、利点を紙に書き出してみよう

 

たくさんの物件のパンフレットを集め、たくさんのモデルルームを見に行く。これはこれで、自分の中に比較基準を作るうえでは大切なことです。海外旅行で現地の相場を知らないために、多くのお金を払ってしまう人がいます。日本でタクシーに乗り、初乗りで2キロ走って「5000円です」と言われれば「ふざけるな!」と言えますが、知らなければ支払ってしまうでしょう。これは自宅を買うときも同じで、比較するモノサシがなければ、価格もクオリティも「こんなものかな」と思い込んでしまい、カモになってしまうリスクがあります。あとは、なんとなくの雰囲気だけで選んでしまうことも。

 

では、多くの物件をただひたすら見ればいいのかと言うと、そういうわけではなく、たくさん見れば見るほど違いがわからなくなり、迷宮に迷い込んで決められなくなる人もいます。とくに多いのが、最初は気分が盛り上がって探していたのだけれど、あれもこれも考えすぎて、考えるのに疲れて熱が冷め、自宅探しをあきらめてしまう人です。これを防ぐには、家に求める自分の要望をリストアップし、優先順位を家族で話し合い、紙に書き出しておくことです。

 

中古物件の場合はすぐに売れてしまう可能性があるので悠長なことは言っていられませんが、新築マンションであれば比較的時間に余裕があります。そこで、見学した物件ごとに紙に書き出し、○×△をつけたり、点数化したりして、一覧にしてみることです。ただ、直感というのは意外に正しくて、いちばん最初にいいなと感じた物件がやはり一番よかったということはよくあります。しかし、そう思ったときにはその物件はすでに売れてしまっていることが多いものです。なにごとも「決断は速く」ですね。

 

物件価格の妥当性を判断する方法

【単価比較法】

価格の相場を知らなければ、実は割高な物件なのに知らずに買ってしまう危険性があります。

 

また、築年数や占有面積が異なれば、比較する基準があいまいになり、割高だと気がつかないこともあります。割高かどうかを判断する簡単な方法に、価格を占有面積で割り、「坪単価」「平米単価」といった単価で比較する方法があります。これが、単価比較法です。不動産業界の人間は、主に坪単価で計算します。

 

もうひとつは収益還元評価といって、おもに投資物件の収益性を判断する際に使われる指標です。同じ面積に支払う金額を比較することで自分の中に基準ができます。場所や築年数を考慮する必要はありますが、あまりにもかけ離れていれば、割高なものを避けたり、価格交渉したりという判断ができますね。

 

【収益還元評価法】

収益還元評価とは、不動産価格の評価のひとつで、対象不動産が将来生み出すであろうと期待される収益を、現在価値に割り引いて価格を計算する方法です。これは、次記のように計算します。


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